JR東日本のクルーズトレイン「トランスイート四季島」。
列車名は、日本を指す古名「敷島」から着想を得て命名され、列車ならではの豊かな時間と空間の移ろいのなかで、美しい日本の四季と伝統を感じる旅を提供すると謳っている。
“全室スイートルーム以上”を謳い東日本を縦横無尽に走る
「深しん遊ゆう 探たん訪ぼう」を旅のコンセプトに東日本や北海道をめぐる
JR 東日本の“顔”となるフラッグシップトレインに位置づけられる「トランスイート四季島」は、日本ではJR 九州の「ななつ星in九州」に続くクルーズトレイン。観光立国の推進の一翼を担うものとして計画され、2017(平成29)年5月に運行が始まった。
四季島の旅のコンセプトは、「深遊 探訪」という言葉で表現されている。深く遊んで探し訪ねる旅──つまり、四季の移ろいを感じつつ、これまでになかった体験や発見を通じて、「まだ知らなかったことがあった」という幸福を実感してほしいというメッセージが込められている。
運行ルートは、関東・東北のJR東日本エリアを中心に、コースによっては津軽海峡を越えて北海道まで足を延ばす。車輌のデザインは、高級スポーツカーのポルシェやフェラーリのデザインなどを務めた奥山清行氏が率いる「KEN OKUYAMA DESIGN 」が担当した。
10輌編成で運行し、ガラス張りの展望車やダイニングカー(食堂車)とラウンジカーを連結。客室は全17室のすべてが2人用個室で、高級ホテルに劣らないインテリアを装備している。最上級の客室「四季島スイート」には掘りごたつや檜ひのきの浴槽があり、デビュー時に話題をさらった。